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短き言葉の衝撃。「短歌ください」

2012年05月15日 category : エコブックス店長日記 タグ: ,

本とコミックの雑誌「ダ・ヴィンチ」で
穂村弘さんが連載中の「短歌ください」。

今月の6月号で、ついに50回となった
シリーズなのですが、毎回読むたびに
新鮮な日本語を味わえます


短歌と言えば、百人一首に代表されるように
日本人の感情を「5・7・5・7・7
のリズムにのせて歌うのですが
現代短歌は、すごく今おもしろくなってます。


ある一つの情景を、読み手が一番切れ味のいい
素敵な角度でズパッと切り取る感覚です。


そういう意味では、いろんな人が撮った
写真を眺めるという感覚
に近いかもしれません。


たとえば今月の「短歌ください」は
「インターネット」というお題で
くちびるの皮をひとかけ食べました。
明日つぶやく予定の言葉

という句があります。


一瞬、なんじゃそら
なのですが、何度か読むと
「あ、くちびるの皮を食べちゃったことを
ツイートするのか」と分かるんですが
こんなことをあえて詠むところが
際立って不思議な雰囲気になってきます。


小説も俳句も短歌も
日常をどう切り取って表現するかで
何通りにも生み出せるのが
おもしろい世界ですね。


小説と違う点は、短歌や俳句は
字数の制限があるので
バシッと決まった句はイメージが鮮烈です


昔の人は歌を詠んで、手紙の代わりにしていましたから
現代でもケータイのメールに字数制限や
回数制限、語数やリズムの制限なんかしたら
文学的な芸術に高まったりなんかして…


そんなわけないか


「短歌ください」は単行本にも
なっています。


短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)

穂村 弘メディアファクトリー  2011-03-18
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