しおりだと思ってた売上スリップ
新刊書店に並んでいる本の「天」のところをよく見ると
小さな半円の頭を出した紙が
挟まっているのを確認できると思います
さらにそれを、本を購入するときによく見てみると
レジで店員さんの指先で半円の「頭」がつままれ、
引き抜かれ、レジの近くに用意されている
小さなケースに貯められているようだと
確認できると思います。
それは、「売上スリップ」と言い、
購入者にプレゼントされる「しおり」では
ありません
中学生ぐらいまでは「しおり」やと思っていたので、
「なんでくれんのやろ？」
と、しきりに店員さんに疑問の表情を投げかけていました 
さて、「売上スリップ」は２つに折られていて、
長い方が注文短冊、
短い方が売上短冊
になっているので、本が売れると
そのスリップを切って分けることになります。
注文短冊は各担当者や店長が、欲しい冊数を書き込み、
番線を押して、取次へと送ります。
売上スリップは、出版社毎に分けて、まとめて、
それぞれの封筒に入れて各出版社へ送ります。
もちろん、売り上げはレジからデータで
取次や出版社に送られていますので
どうしてもスリップがないと困るという訳ではないと思います。
たぶん。
ウィキペディアによれば、スリップがあることで
消費税率が変動した際に
書籍の印刷をし直さなくて済む
ということが書かれておりました。なるほど。
一度でも書店員経験のある人なら、絶対にハマってしまう
「スピード売上スリップ分け」
各出版社のスリップの色も様々なものがありますが、
さらに出版社の中でも文庫は色が違ったり、
紙質やデザインが違ったりします。
それぞれを分類すると、結構な種類になるので
時間がかかることも。
束になったスリップを左手に握りしめ
「せ～の！」
いかに速くスリップを出版社毎に配り終えるか、という
どうでもいいような仕事の快楽もあるのです。
（本当か？）
また、報奨金がかかっている書籍については
売上スリップにも証拠となるための使命がかかっているので
バイトさんが注文短冊と誤って
売上短冊を捨てちゃった…
なんてことになると、ゴミ箱をあさる羽目にもなりかねません
ちなみに、amazonなどのオンライン書店で書籍を購入すると
たまにスリップが付いてきますので
ちょっと観察して、しおりにするのもいいかもしれません（笑）
書店の仕事を痛快に描く
書店員さんの漫画です。
あるあるネタ満載です。
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