書店流通業の利益分析
ぴとみんです。
今日は、書店流通業の利益分析を見てみましょう。
ここ数年、中小書店の倒産、廃業が目立ちますが、実は、
アメリカの場合、新刊書の粗利率は、40~50%あるのに、
日本では、わずか20~22%程度しかないのが原因のひとつです。
中小書店など、どこの書店も働きづめなのに、書店の
利益率は低く、経営は楽ではありません。日本で本を
売る商売は儲からない仕組みになっています。なぜでしょうか?
中小の書店の集まりである日本書店商業組合は、
1986年に12,953店舗も組合会員がいたのに、
現在は、6,238店舗と約半分にも減り、倒産、廃業に
追い込まれております。書店業は非常に厳しい状況です。
でも、お客さんは、新刊書に1冊、1,000円以上ものお金を
支払って購入しています。書店が頑張って、お客さんに
販売しても、利益は2割程度のしかなく、流通業界では
あるまじき利益率ですね。書店員の給料も安いわけです。
儲かっているのは、出版社です。とりわけ、69~73%が、
出版社の卸値で、問屋である取次が、8%前後と言われて
いるので、原価、著作権料を引いても、出版社の利益は、
すごいです。出版社は、新卒人気企業のに常に上位です。
実は、岩波書店も、三省堂ももともと、古本屋さんでしたが、
出版業に転身していることや、紀伊国屋書店も、出版を
やっていることからもわかるように、出版業は本来儲かるのです。
一般的な流通業で言えば、アメリカのように、新刊書の粗利率が、
40~50%あるといっても、驚きではありません。むしろ当たり前
です。しかも、ドラッグストア業界など、返品ありで40%くらいの
利益を確保します。マツキヨなど、小売店が、メーカー、問屋より
イニシアティブを握っています。なぜ、書店小売は弱い立場なの?
書店小売業はなぜ、出版社や取次よりも弱い立場なのでしょうか?
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