話題の犯人に告ぐを読みました!
こんばんわ。ぴとみんです。
実は、初めて刑事小説を読みました。読んでいくうちに、次の展開が気になり、
一気に「犯人に告ぐ」の上下巻を読んでしまいました。
映画「犯人に告ぐ」 の原作です。
話の流れは、巻島という一人の刑事が幼児誘拐事件の捜査に関わり、
警察という囲いの中でのしがらみや、被害者の家族に翻弄されていきます。
警察の団体行動的なまわりくどさで巻島は犯人を取り逃がしてしまい、
誘拐された子どもの遺体が見つかります。
ここまでの展開で、巻島自身の娘の出産を心配したり、父親という顔を
除かせながら進んでいきますが、読む側にとってドキドキするような
スピード感があります。
進むにつれ、巻島に同情のような気持ちが湧いてくるのも、巻島自身が
どこにでもいる、普通の人だからかも知れません。
わたしは正直、この小説を読む前は、主人公って、どんな事件でも解決する人
だと思っていました。しかし、巻島の不器用さ、自分の娘の体を気づかう
父としての顔、様々な顔を見せて、事件は一度、闇に消えてしまいます。
しばらくして、再び幼児誘拐事件が世間を騒がせます。そして、今度の
捜査は、テレビニュースで事件の特集を組み、犯人に訴えかけるという
劇場型捜査が始まります・・・・・。
巻島の刑事としての新年は見事なものだと思いました。
今、日本の警察に巻島のような人が一体何人いるんでしょうか。
リアリティのある文面に、まるで自分も捜査に参加しているような
気持ちになり、最後はほっとしたような、温かい感情になりました。
久しぶりに読みごたえのある小説に出会いました。
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