鐘の渡り/古井由吉
2014年04月01日 category : 本・書籍<高価買取情報>
鐘の渡り
古井 由吉
買取価格 504円
女に死なれたばかりの人と山に入って、ひきこまれはしないかしら――。呪いめいた言葉をつれて、女と暮らすつもりの男が、女を亡くした友と旅に出る。彼らの視るものは、紅葉が燃えて狂ったように輝く山と、女人の匂い立ちのぼる森。そして夜には、谷を流れるあの鐘の音が、昏い峠に鳴り渡って――。三十男二人の妖うい山路を描く表題作ほか全八篇。現代日本最高峰の作家による言語表現の最先端。
初読みの作家さんでしたが、吸い込まれていくような文章、厳選された言葉からなる短編。
なかでも、最近耳にする事の無い「方違え(かたたがえ)」がジンわりきます。
春の宵、ゆっくりとしっかりと読みたい1冊です。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
古井/由吉 1937年東京都生まれ。東京大学独文科修士課程修了。71年「杳子」で芥川賞、80年『栖』で日本文学大賞、83年『槿』で谷崎潤一郎賞、87年「中山坂」で川端康成文学賞、90年『仮往生伝試文』で読売文学賞、97年『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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